神社仏閣の屋根は、一般的に銅板葺きと瓦葺の二つに分かれます。
弊社では銅板工事を行っています。
銅板葺きにも色々な葺き方がありますが、主に一文字葺き(平葺き)と瓦棒葺きが多く施工されています。
銅板の利点は第一番に「軽い」。すなわち地震に強いということです。
瓦葺(本瓦棒葺き)坪当たり約700kg (引掛桟瓦葺き)坪当たり約150kgに対し、
銅板葺きは(t=0.35)は坪当たり14.5kgです。その差は歴然です。
又、銅板は優れた耐久性を持っています。
昨今、酸性雨等で銅板のイメージが下がっておりますが、
実際には、雨樋や瓦の本谷のように、
瓦を通じて落ちた雨が悪影響を及ぼしているだけで、
銅板屋根だけであれば何ら影響はありません。
銅板にも欠点があります。熱伸縮が大きい事です。
平葺きであれば屋根が波のようにめくれてきたり、
伸縮でハゼ(継ぎ手部分)が切れて雨漏りの原因になります。
そこで経験と高度な技術が必要になるわけです。
私たちは50年、100年と建物がもつようにと、努めております。
屋根銅板平葺き

旧官幣大社南洋神社遥拝殿
軒付8段張り、1枚1枚R加工、貴賓ある仕上がりです。
屋根銅板平葺き

光明院様山門
妻側が唐破風造りで高度な技術と経験が必要です。
屋根銅板平葺き

大吉香取神社
屋根銅板平葺き

越谷市寺院
屋根銅板平葺き

東光寺様鐘桜堂

草加三覚院様本堂
蓑甲(R部)は、施工技術はもちろんのこと、
曲線の出し方に経験が必要です。
下り棟は通常の平葺きではなく、箱状にR加工。
重量感のある仕上がりです。
屋根銅板平葺き

八潮市八條八幡神社
平成26年に改修以前は向拝部の勾配がゆるく、浸水があった為、改修によって勾配をつけると同時に、みの甲が深くなり、 建物に重みが増しました。